毛穴から排泄される老廃物は毛穴をふさぎ、そのために髪が枯れ、髪がもともと持っていたよみがえりの力が封じ込まれてしまう。この考え方で森の洗い粉できています。
でも、老廃物は毛穴から排泄されるだけではありません。髪の毛自体も、実は老廃物なのです。これは自分で調べたことですが、私たち現代人の髪を分析すると、そのなかには人体に有害な農薬の成分が大量に含まれているそうです。農薬の成分だけではなく、副作用をもたらす化学合成された薬品や有害な食品添加物の成分なども、髪の毛に含まれているといいます。
体の中では分解して安全に処理できない有害な物質は皮膚の表面まで送り届けられます。そこで、髪の毛を作る毛母細胞が細胞分裂して増える時に、そのなかに取り込まれます。毛母細胞はどんどん増えて長くなり、皮膚の表面に姿を表して髪の毛になりますが、一本の髪の毛には寿命がありますからやがて自然に抜け落ちます。こうして、有害な物質が排泄されるのです。
だから、髪の毛を調べれば、その人の食生活が分かります。それだけではなく、生活環境もある程度分かります。その意味では、髪の毛はその人の人生の記録でもあります。
髪の毛が老廃物であることは間違いないと考える場合、そこで疑問に感じたのは、養毛剤や育毛剤でした。
「どうして、老廃物である髪の毛に、わざわざ栄養分を与えて育てなければならないのだろう・・」薄毛・脱毛に良い洗い粉を開発し、それと言葉がけなどで心身をくつろがせることを組み合わせた方法を考える前から、髪の毛を育てるという養毛剤や育毛剤は世の中に氾濫していました。そして、ほとんどの人がそれに疑問を持たずに、養毛剤や育毛剤を日常的に使用していたように思います。髪は「育てる」ものという固定観念に縛られていたからでしょう。
しかし、髪の毛が老廃物であることに気付いた私は、固定観念から脱出することができました。老廃物である髪の毛は、けっして養毛剤や育毛剤で「育てる」ものではないのだと。その時点で、薄毛・脱毛をなんとかするためには別の方法を考えなければいけないという方向性をしっかりつかみました。洗い粉で洗って老廃物や皮脂を取り除き、ふさがっている毛穴を開くことも、それに心身をくつろがせる方法を加えて私たちの体がもともと持っている髪のよみがえりという自然治癒能力を復活させることも、すべて、ここでいう方向性のなかで誕生したものなのです。
養毛剤などで栄養を与えないで髪の毛のよみがえりを促す方法を模索し、後に薄毛・脱毛に良い洗い粉になった植物の粉をあれこれ試していた私に、強い影響力と前進しようとする力を与えてくれたのは、前にお話しした酸性雨による緑の破壊という事実と、それにもう一つ、食品問題、農業問題に詳しい方の、
「栄養を与え過ぎるから、野菜や果物が弱くなってくるということもあるんだね」
という言葉でした。
栄養を与え過ぎ、あるいは、除草剤や防虫剤などで守り過ぎると、ひ弱な野菜や果物ができてしまうというのです。
つまり、過保護です。その結果、人間の過保護と同じで、ひ弱な野菜や果物が誕生してしまうのです。
ひよわになるということは、たとえば、害虫や病原菌に負けやすい体質になることです。人間でいうなら免疫力が低下するのです。大気や大気中から必要な栄養素を自分の力で吸収する力も衰えてきます。つまり、生命力が低下し、自然治癒力も低下するのです。
「だったら、過剰な栄養も与えず、除草剤や防虫剤も施さないようにすればいいのではないのですか」
と専門家に重ねて質問したら、
「植物学的にはそうなんだけど、今の農業は肥料浸け、農薬浸けを前提に成り立っているから、実際には無理ですね」
という返答でした。ガッカリの返答でしたが、髪のよみがえり方法の模索には、大変に有益な返答でした。
というのは、植物も生き物なら人間も生き物で、体内にはやはり、自分で自分の健康や生命を守る自己治癒力を備えているのです。髪の場合も同じです。
だったら、生命力や自己治癒力を奪うような過剰なことはせず、ただ自己治癒力が働くのを邪魔していることだけを取り除いてあげればいい。取り除けば、自然に自己治癒力が働くようになり、髪も自然によみがえってくる・・・。自己治癒力が働くのを邪魔しているは、髪の毛にとっての酸性雨、つまり、老廃物や皮脂だと見当がついていましたから、今から思えば、その時点で「森の洗い粉」の原理は完成したのも同じだったのです。