“うつ”と似て非なる “新型うつ”【その特徴と改善方法】

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新型うつに悩む女性

「仕事に行こうとすると、うつになる…」
「怠けていると誤解されるのが辛い」

最近、よく聞かれるようになった「新型うつ病」。
「仕事に行こうとすると、うつになる」など、特定の状況にのみ、うつ状態となり、
それ以外の状況(仕事後や休日など)では、うつ症状がまったく発現しないことから、
「単に仕事をサボりたい言い訳では?」と誤解を招かれやすい病気です。
なってしまった当人にとっても、まわりの人にとっても、対応が難しいといわれる新型うつ病。
だからこそ、早めに、しっかり対処していく必要があります。

 

新型うつ病とは、どんな病気?─特定の状況に対して「うつ状態」になる “非定型うつ病”・“気分変調症”の症状や特徴について

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新型うつ病」は2007年あたりから、20代から30代の若い世代に急増し、マスコミでもセンセーショナルに取り沙汰されているため、比較的認知度の高い精神疾患です。しかし、マスコミで情報が一人歩きしたこともあって、何かと誤解されることが多い疾患でもあります。まず、大きな誤解は「新型うつ病」という呼び名が、まるで病名のように、世の中で認識されていることです。実際には「新型うつ病」という病名は存在しません。そもそも、うつ病は症状や病気になる過程によって「メランコリー型うつ病」「双極性障害」「非定型うつ病」「気分変調症」の4つに大きく分類されるのですが、「新型うつ病」は、これらのうちの「非定型うつ病」および「気分変調症」に当てはまります。【このページでは便宜上、“「新型うつ病」(非定型うつ病(気分変調症を含む))”で表記統一します】
そのため、「新型うつ病」(非定型うつ病(気分変調症を含む))は、従来型のうつ病に見られる症状と比べて特徴が大きく異なります。
従来の「うつ病」といえば、几帳面で真面目な人がかかりやすく、落ち込み、自分を責め、自殺に至る傾向が強いといった特徴が見られます。

しかし、「新型うつ病」(非定型うつ病(気分変調症を含む))は、仕事中だけうつで、帰宅後や休日は普段通り活発に活動する。自分を責めるのではなく、身近な人間や社会に対して攻撃的な態度を取り、休職しても会社や同僚にかける迷惑などあまり感じない、といった特徴が見られます。

新型うつ病」(非定型うつ病(気分変調症を含む))の症状に関して、基本的には抑うつ状態の精神症状は従来型のうつ病と共通しているものの、例えば、「自分が悪いと感じる」従来型と比べ、新型では、むしろ「他人が悪い」と感じます。また、食欲がわかない従来型と違って、新型では過食傾向になりがちです。
加えて、何をしていても楽しくないというわけでもなく、自分にとってストレス的な環境では抑うつ状態になりますが、自分が楽しいと感じることに対しては、楽しいと感じることができ、出来事に反応して気分が変わる「気分の反応性」が見られます。
このように「新型うつ病」(非定型うつ病(気分変調症を含む))の症状には、従来型のうつ病とは真逆の傾向が多く見受けられます。

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<「新型うつ病」に該当する「非定型うつ病」および「気分変調症」の症状>

■非定型うつ病の特徴
新型うつのようにぐったりの猫

・自分にとって好ましいことや都合の良いことがあると気分が良くなる(気分の反応性)
・過食、過眠傾向がある
・疲労感と共に体の重さが見られる
・イライラして落ち着かない
・社会不安(対人恐怖)の傾向がある
・人間関係に過敏で攻撃的になる等、激しく反応する傾向がある
・他人の顔色・評価を気にするため、他者の意見で自己評価が左右される
・自己中心的で他人に対する要求が多い性格傾向の人が発症しやすい

■気分変調性障害の特徴
・慢性的抑うつ状態が続くが、症状は軽度
・無気力、倦怠感がある一方、衝動的な自傷行為や自殺未遂をする場合がある
・規律や秩序に対して否定的で、集団との協調性は希薄なため、社会生活において過度なストレスを感じやすい
・自己愛が強く、他罰的で逃避的(回避的)な性格傾向の人が発症しやすい
・うつ病の診断や治療に協力的だが、うつ病状の存在に終始しがち(うつを理由に、うつに依存し続けようとする)
・薬が有効でない場合も多く、治療をしても部分的効果しか得られない傾向があり難治性が高い

周囲からの誤解・批判を受けやすい「新型うつ病」(非定型うつ病(気分変調症を含む))

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新型うつ病」(非定型うつ病(気分変調症を含む))の典型的な例として、次のようなケースが非常に多く見受けられます。「仕事での挫折やストレスがきっかけとなって、抑うつ状態となり、仕事になると、うつ病と同等の症状が現れるが、好きなことをしている時にはそれらの症状は現れない」といったものや、「自発的に精神科や心療内科を訪れ、診断書を書いてもらって休職し、休職中は趣味や旅行などを楽しみ、復職となると、うつ病と同等の症状が現れる」など、症状としては、とても「うつ病」とは思えない上に、端から見ると“自己中心的”としか見えないような行動が目に付きます。

このように、「新型うつ病」(非定型うつ病(気分変調症を含む))は、一見すると、やる必要のあること(仕事)から逃れたいがために、自主的に“うつ状態”をつくり出している「ズルい人間」のように見えることから、“自分勝手で人格的な未熟さを持っている人間がかかる病気”だと、新たな偏見を持たれる可能性があります。実際、「新型うつ病」(非定型うつ病(気分変調症を含む))に陥っている人の中では、症状の発現によって、会社や家庭の中で周囲が対応に困る存在になっているケースが多く見受けられます。

まわりから誤解・批判を受けやすい「新型うつ病」(非定型うつ病(気分変調症を含む))ですが、実際に悩み苦しんでいる方たちがいるのもまた事実なのです。

「新型うつ病」(非定型うつ病)の診断基準

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新型うつ病」(非定型うつ病)の診断基準としては、「気分の落ち込み」「興味や喜びの消失」「ボーッとしてやる気が起こらない」などの症状があり、さらに次のような特徴が見られる場合、「新型うつ病」(非定型うつ病)と診断されます。病院によっては「従来型」「新型」を区別して診断されないこともありますが、治療法や対処法に異なる部分があるため、注意が必要です。次の症状が当てはまる場合に「新型うつ病」(非定型うつ病)と診断されます。

<「新型うつ病」(非定型うつ病)の診断基準>

(DSM-IVの診断基準に基づいて作成)

前提としてDSM-IVによる※「大うつ病性障害」の診断基準を満たした上で、

1.気分の反応性がある・・・楽しい出来事があると気分が明るくなる
2.次の特徴のうち2つまたはそれ以上当てはまる
──1.著しい体重増加または食欲の増加
──2.10時間以上におよぶ過眠
3.鉛様のまひ・・・手足が鉛のように重たい感覚
4.長期間にわたり人間関係において拒絶されることに過敏で、そのため社会生活に支障をきたす

※「大うつ病性障害」
「大うつ病性障害(Major Depressive Disorder)」とは、米国の診断基準DSM-IV-TRで呼ばれている、
いわゆる「(従来型)うつ病」のことです。 なお、大うつ病性障害の「大」は症状の程度の大小を示すものではありません。
英語の「major」に当たる「主要な」「中心的な」という意味です。
 
■DSM-IV-TR診断基準:大うつ病性障害(Major Depressive Disorder)
次の1)~9)のうち、基本症状である1)と2)の少なくとも一つを満たすことを必須として、
他のよくある症状と併せて合計5つ以上の症状に当てはまり、これらの症状がほとんど1日中、
ほとんど毎日あり、2週間にわたっていること、且つ1)~9)の症状がA~Dを満たす場合に、
大うつ病性障害と診断されます。
 
1) 抑うつ気分:気分の落ち込みを感じる。
2) 興味、喜びの著しい減退:全ての活動に対して興味や喜びを感じない。
3) 体重減少か増加、または食欲減退か増加:この1ヶ月で5%以上の体重の減少か増加がある。
4) 不眠 または睡眠過多:不眠または過眠(10時間以上)がある。
5) 精神運動静止または焦燥:何をするにも億劫で辛く感じ、仕事をするのに時間がかかるようになった。または焦燥感でイライラしたりする。
6) 易疲労感または気力の減退:やる気が出ない、すぐに疲れてしまう。
7) 無価値感または罪責感:自分を無価値な存在と感じて自信がなかったり、過度に自分を責めることが多い。
8) 思考力や集中力の減退または決断困難:考えるのに時間がかかり、決断ができなくなった。
9) 自殺念慮等:生きるのが辛く、死について考えることがよくある。


A 混合性エピソード(躁うつ)ではない。

B 著しい苦痛を感じる、または社会的・職業的な機能障害がある(非常につらい、または日常生活に支障がある。)

C アルコールや薬物による作用や身体疾患によるものではない。

D 死別反応ではない(愛する人を失った後、症状が2ヶ月以内ならば離別反応と考えられます。)


※精神疾患の診断基準にDSM-IVとICD-10がありますが、どちらも箇条書の項目(症状)の数を数えて診断します。
※エピソード:症状が発現している状態

「新型うつ病」(非定型うつ病(気分変調症を含む))の治療について

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新型うつ病」(非定型うつ病(気分変調症を含む))の治療については、非常に難しいといわれています。多くの場合、薬物療法による治療が行われるほか、生活を改善するための生活指導や、考え方を整理しとらえ直すための心理療法が行われます。とりわけ認知行動療法は薬物療法と同等の効果があることが確認されています。
新型うつ病」(非定型うつ病(気分変調症を含む))に使われる薬は、抗うつ薬(SSRI:セロトニン再取り込み阻害薬と三環系)を中心に、気分を安定させる気分安定薬や抗精神病薬、不安や不眠を改善する抗不安薬や睡眠薬などさまざまなものが選択されます。薬を飲むことで落ち込みやイライラが改善され、気分が安定して楽になります。治るまでに1年は続けて飲むことが必要とされています。「新型うつ病」(非定型うつ病(気分変調症を含む))には、通常、うつ病に多く使われるパキシルなどのSSRIだけでは、有効性が低いことも分かっています。
新型うつ病」(非定型うつ病(気分変調症を含む))の治療においては、薬による治療に加え、生活リズムを整えるための生活指導や、考え方をとらえ直すための認知行動療法など、心理療法的なアプローチも重要です。
生活リズムについては、まず、規則正しい生活リズムを確立・維持し、家族と同じ時間に寝食を共にすることです。また、ネガティブな思考によって陥った心の過負荷状態には、毎日掃除をするなど、軽く汗をかく程度の運動を行うことで、心身バランスを取ることができ、薬物療法と同等以上の効果が期待できます。(詳しくは下記「ライフスタイルの確立」を参照)

新型うつ病」(非定型うつ病(気分変調症を含む))の患者さんの多くは、「周囲の人に自分のことが理解されていない」と嘆く傾向が多く見受けられます。こうした場合であっても、周囲の人間は、病気であることを認識し、病気を理解して接することが必要です。また、「新型うつ病」(非定型うつ病(気分変調症を含む))の場合は、少し励ますことがかえって本人のためになります。決まった時間に起きて会社に行く。その日の課題をやり遂げさせる。かける言葉はやさしくても、心は厳しく持ちながら、本人の気力を奮い立たせるように接することが大切です。ただし、言葉に対して過敏なため、本人を傷つけるような言葉を避け、やさしく接することが必要です。また、精神療法として認知行動療法などが有効ですが、最終的には人格の成熟を促進するための、長期にわたる治療・育成が必要となってきます。

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「新型うつ病」(非定型うつ病(気分変調症を含む))の改善に欠かせないライフスタイルの確立─生活リズムを整え、目的を持って生活すること

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新型うつ病」(非定型うつ病(気分変調症を含む))は、生活のリズムを乱れたままにしておくと、症状がますます悪化してしまいます。改善に向けて、規則正しい生活を心がけることが重要です。また、「新型うつ病」(非定型うつ病(気分変調症を含む))では、昼間は目的を持って活動することが、リズムの乱れを改善するために効果的です。具体的な取り組みとして、次の5つが役立ちます。
 
●できるだけ仕事へ行く
多少つらくても、仕事に行ける場合には、時間どおり出社し、仕事に取り組むことです。やらなければいけないことに取り組むことが、精神の覚醒を促すため、体内リズムを正常化する手助けとなってくれます。好きなことだけやっていると、睡眠・覚醒のリズムが暴走し、逆効果になってしまいます。

●目標を持って毎日を生きる
「今日はこれをしよう」「これをやり遂げよう」と、その日の目標を持って、毎日を生きることが大切です。「今日は、この本を読む」など簡単なことでOK。「何かをしないといけない」と自分自身で自覚を持つことが、昼間の覚醒を促し、生活リズムを整えるのに役立ちます。

●規則正しく生活する
朝は早起きして、三度の食事を食べ、夜は12時前には就寝するなど、規則正しい生活を心がけることが必要です。私たちの体内リズムは、朝起きて光を浴びることで調整されます。目に光が入ると、脳の松果体から出るメラトニンという睡眠物質の分泌が抑制され、睡眠がリセットされます。これによって、1日24時間でサイクルする体のリズムが整います。

●掃除や片づけなど、整理整頓を習慣づける
体を動かす方法として、掃除や片づけなどが非常に有効です。適度な運動になるだけでなく、「今日は机の片づけをする」ということが、その日の目標になってリズム調整にも役立ちます。部屋をキレイにすると達成感もあります。

●ウォーキングなど外出して汗を流す
1日1回は外出して、太陽の光を浴び、散歩などで体を動かすようにします。ウォーキングなどの軽い有酸素運動をすると、それによって脳では気分を安定させる脳内物質の分泌が増え、気持ちが楽になります。

腸内環境の改善で、心身バランスのくずれをケア! 専門医と共同開発されたメンタル用キトサン・サプリ

腸内環境を整えることが、心身のさまざまな問題改善につながることが明らかになりつつある昨今。その以前から「心と身体を腸内”から整える」ことをコンセプトに、メンタル分野の専門医と共同開発されたサプリメントがあります。それが「低分子水溶性キトサン」サプリメントです。

原料は国内で水揚げされた紅ずわいガニの殻から特殊な製法によって精製された低分子水溶性キトサンを使用。この「キトサン」は、メンタル分野の専門医による全面的協力のもと、最適なパフォーマンスが得られる特定分子量に調整されており、心と身体のリズムを穏やかに整えてくれます。

また、この「キトサン」は、「心のコントロールのとれない人に改善効果が期待できる」として、米国と日本において用途特許を取得しています。
 

※用途特許とは:既存の化合物に未知の属性を発見し、それがある新しい用途に用いることが可能であることが分かった際に、その用途に対して与えられる特許。
 
用途特許とは – 産学連携用語 Weblio辞書
www.weblio.jp/content/用途特許

サプリメントに用途特許が与えられるということは、非常に珍しいケースだと言われています。
ご興味のある方は、詳細サイトをご覧ください。


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