設立33周年記念メッセージ

混乱する情報の捉え方

当社では健康食品などを取り扱っていますので、新型コロナウイルスに関して「藤本さんはどう思われますか?」と聞かれる機会が多くあります。
私の意見は、新型コロナウィルスとは関係なく、自分の心や身体を守るには、自己免疫力を上げることだと常々思っているので、感染リスクを考え、マスクと手洗いをする。むやみにあまり出かけないということ以外は、いつもと変わらず淡々と生活をしています。

ただし一つ気になっているのが、新型コロナウイルスに関するマスコミ報道のあり方。そして、その情報の捉え方についてです。
新型コロナウイルスに関しては、身体のことにしても、経済のことにしても、ワイドショーやインターネットを通じて出てくるものは、情報を出す側の配慮のない、とにかく不安を掻き立てるような表現が多用されているように思うのです。

また、行政に関しては丁寧な説明や解説なしに、数字の報道に特化されることで、余計に不安や恐怖が増しています。
また特定の業界をあたかも感染原因のように話すのも、何か無責任さを情報の中に感じます。もちろん名指しされているパチンコ店や夜の街にも何かしらの課題はあると思いますが、名指しされた業界の人達の人生まで、配慮しているようには私には思えないのです。
また、情報を受け取る側の私たちの間でも偏った考えの人が増えているように感じます。
特定地域から来た人をあたかも感染者のように扱ったり、医療従事者とその家族を差別したり。一般の方が、普段では考えられないような、人と人の繋がりを分断する発言や行動が見られるのは、とても残念な気持ちになってしまいます。

前回、自然や環境、宇宙の繋がりについてお話ししましたが、それは社会で生きる人間同士にも通じます。パチンコ店や夜の街で働く人、リスクを抱えながら必死で医療に携わる人。私たちは社会に生きる全ての人との繋がりの元に成り立っており、決して自分だけで生きているわけではありません。
人と人の繋がりを意識せずに、自分の健康だけを守ればよいという、自己中心的意識になってしまうと、突き詰めると自給自足で生きるしかなくなります。現実問題としてそれは不可能であり、このような困難な時代だからこそ、繋がりの意識をもってお互いに配慮しあわないと、今後社会はもっと大変なことになっていくと思います。

「不動心」がこれからを生き抜く鍵となる

新型コロナウイルスによって先の見えない状況は、心身にとって大きなストレスであることに間違いはありません。
そんな中、私が一つ、これがあれば大丈夫!と信じている心構えがあります。それは不動心(何があっても揺れない心)です。これをどう身につけるのか?私の長年の課題でもあります。

最近、医療従事者が言われのない偏見で辞めてしまうという話を聞きました。不動心というのは、そういった他人から受けるネガティブな感情に耐える心を持つ、ということではありません。様々なつらい現状に直面した時、感情に左右されずに解決の道筋を冷静に思考できるようになること。そして他者に影響されずに行動に移せるようになることだと思います。

本来、人間はポジティブとネガティブの両面を持ち合わせており、私も本質的には、何かあるとすぐにネガティブになって不安と恐怖を抱くことが多くありました。ただ落ち着いて考えてみると、ネガティブな感情は、本来持つ必要がないものです。
ネガティブになっても、良い方向に物事がすすむことはありませんし、大きなストレスにもなります。だからこそ、そんな感情を持たないようにコントロールするにはどうしたらいいのか、常にその方法を考えることで、不動心は身に着いていくのではないかと思っています。 今後も過剰で過激な情報は日々私たちに届き続けられるでしょう。ですが、自分の心は、自分自身が作るもの。情報の中にある自分が信じられる真実を、冷静に見定める心が必要になると思うのです。

全ては自分の心がつくりだす

今回のような大きなショックは、今までの自分の思考を変えるきっかけとなります。現にコロナウイルスが世界中に蔓延することで、かなりの数の人が国のこと、世界のこと、社会のこと、自分の身体や人間関係のことを真剣に考える人が増えたように感じます。
新しい時代の中で、不動心を持つこと、自分の意志を明確に行動にしていくことは、時につらい作業になるかもしれません。ですが、私たちは他人の人生を生きるわけではない。あくまでも自分の人生として、何らかの選択を重ねていくしかないのです。

そして何よりも重要なのは、コロナ禍の中で情報に振り回されることなく、どういう人間になりたいのか、明確に選択していくこと。ここを他者責任にしてしまうと、どうしても生き方がぶれてしまいます。
揺れる的(まと)を矢で射ようとすると身体も揺れ動いて、的を外してしまいますよね。心も同じです。

では自分をぶれさせない的とは一体何でしょうか?それは、自分の使命であり、目標であります。価値観や情報が混沌とした中。その的(使命や目標)に対して自ら確信が持てるならば、心は「不動」となると思います。
そのためには、できないことを考え嘆く前に、今できることに対し徹底的に考え行動していきましょう。
また、過去にこだわらず、未来への希望を最優先すること。今起こっているネガティブなことをポジティブに変換することを心がけてみてください。これもまた不動心を育むのに役に立つと思います。

かくいう私もまだまだできていないことばかりなのですが、これからもお客様のお役に立つために、事業の発展のために、それを目指して行かねばならないと心から思います。これからもライトスタッフのことをよろしくお願いします。