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2013年2月24日

友氣農行は食糧生産だけをやっている訳ではない!

eco_20130224.jpg

ご無沙汰していました。
昨年10月に出稿して以来 久々の
出稿となることをお詫び致します。
昨年の後半は原発の是非を問う
時代的にも重要なポイントであり
ボクは被災地移住者たち受け入れの
重鎮を為していたもので
『牙をなくしたドラゴン』の最終回も
未完のままとなってしまいました。
この件に付きましては
藤本くんにも了解を得て「近いうちに」何処かで聞いたセリフ?♥
最終回号をアップしますので
お許し下さる様お願い申し上げます。
なんか電力会社のコメントみたく
なっちゃったけど...ごめんなさい。
あぁ!これで去年から
ずっと気になっていた思いから
半分解放されてすっきりしました。
晴天の春爛漫とまではいかない迄も
これで花曇りの春は迎えられるかナ!

さて2006年9月に
「生き生き通信」と言う畑に
天波の「エコひいき」として
初穂を降ろさせて頂きました。
あれからもう6年目になるのですから
審美眼の利く人はボクが如何者か?
お見とうしでしょうが
お察しの通り野山を飛び回る
「和タンポポ」でございます。
ボクの農的暮らしを通して
体験してきたことや拙い知識が
ライトスタッフファンのみなさんに
少しでもお役に立てればナとの思いで
6年前に出稿し始めたのですが
お役に立つどころか 気づけば
雑草と間違える程 とっ散らかしの
放置状態になっていた様に思えます。
そこでもう一度原点に立ち返り
藤本くんともファーストコンセプトを
真剣に論じ合った結果
ボクの自由勝手にやって...(冗談!)
軌道を修正することになりました。
そんな訳で今号は藤本くんによる
ボクへのインタビュー形式と言う
スタイルで始めさせていただきアース。

*F→藤本くん/T→天波
F「プロミュージシャンだった
 天波さんが、何故農業に
 深く関わったのですか?」
T「良く聞かれる質問ですが
 そのことを話し出すと
 深く長くなるので
 切っ掛けとなったこと等を
 簡単にお伝えしますネ。」
F「そう願います。」
T「切っ掛けは ほら!共通の知人で
 ボクの一回り上の先輩に
 役行者(えんのぎょうじゃ)の
 生まれ変わりと噂されていた
 先輩がいたじゃないですか!。
 今は亡きあの先輩に ある時
 言われた言葉があるんですョ。」 
F「あの方ですネ!その言葉とは?」
T「それはあるコンサートが終わった
 帰りの車の中でのことでした。
 信号で止まったフェアレディーZの
 ハンドルを強く握りしめた先輩は
 お前の音楽には もう一つ何かが
 足りないんだよな!
 それはただキレイに描かれた
 風景画の様なだけで
 汗が感じられないんだょ!と
 信号を見上げながら呟いたのです。
 今までそんな評価を
 聞いたことがなかったボクは
 直感的に故郷の東京を離れ
 富士山に移住した時の
 あの心境と何故か重なり 強烈に
 考えさせられた覚えがあります。」
F「汗がないですか!それが農業への
 入り口だったのですね。
T「そうです。音楽で言う汗がないと
 言うことがどんなことなのか?
 その答えを探す為に
 ボクはあの人と一緒に
 芸農プロダクション百姓市起㈱を
 立ち上げることになったのです。」

F「そうでしたか。天波さんの行動の
 根幹にはいつも音楽があるのですネ
 今日はその枝葉の農業と食について
 お聞きしたいのですが? 何故
 有機農業にこだわったのですか?」
T「だって近年の農業は
 如何に汗を少なくかくかを
 追求している訳じゃないですか!
 その点 有機農業・自然農業は
 決して汗かくことを
 惜しまないじゃないですか!」
F「なるほど〜!だから
 天波さん自身は農機具を使わず
 カマとクワの自然農法を
 実践しているのですね。」
T「そんな大それたことじゃなくて
 自然の音の中にいたいだけだョ。」
F「それでは次に食のことについて
 お聞きしたいと思います。
 食の改善運動をテーマとした
 どれみ村を設立されて
 25年でしたっけ?
 活動の中から感じてきたこと等が
 ありましたら、お聞かせ下さい。」
T「そうですか!この話題も
 沢山伝えたいことがあって
 長くなりそうですから
 一体何を話そうかナ〜?
 そうだ!このことがいいかナ!
 日本人の栄養摂取状態であったり
 そのことから来る病気に関連して
 ボクも含め現代の日本人は
 自らのいのちの再生活動とも言える
 『家庭で料理をする』と言う
 ここでも汗をかく時間が減少して
 しまったと言うことですかネ!
 どれみ村を始めて それこそ毎日
 身近に野菜がある訳じゃないですか
 それにここは山奥のど田舎ですから
 一番近いレストランに行くにも
 20㎞は車で走らないとダメなので
 お陰で貧乏作家だった頃の様に
 毎日料理することに戻れましたが
 仕事に追われている都会人では
 ましてや夫婦共稼ぎの人では
 解っていても中々難しいと思います。
 ですからどれみ村では
 4人家族の1週間分相当の
 12種類のお野菜をセットして
 毎週出荷しているのですが
 これでは消化出来ず余るとの声が
 多かったので 隔週コースと言う
 2週間に1度と言う
 配送コースを設けたのです。
 このことからも伺い知れる様に
 牛肉・豚肉・鶏肉・小麦・大豆等の
 輸入食材が増加傾向にあるうちは
 当然野菜の需要は減少すると
 言うことになるのですかネ!」
F「そうなのでしょうかね。
 ではこれからの農業は
 どうしていけば良いのでしょう?」
T「まぁ簡単に言えば
 50年かかって変化してきた
 食生活ですから 
 ボク等の願っている日本の伝統食と
 言われる日本食の生活に戻るには
 おそらく50年以上の年月が
 かかるのでしょうし
 もしかしたら もう2度と
 戻れないのかも知れませんネ。
 かといって農業が日本から
 全く消えることは絶対ありません。
 何故なら農業は人類が人類である
 ための基幹産業ですから
 食糧生産としての農業が
 TPP等の影響により減少しても
 エネルギー生産としてや
 国土保全や環境保全としての
 農業が盛んになると考えます。」
F「では自給率は上がらないと言う
 ことですか!何とか自給率を上げる
 ための解決策はないのですか?」
T「それがさっきお話しした
 牛肉・豚肉・鶏肉・小麦・大豆等の
 輸入食材を食卓から減らすと
 言うことだと思いますョ。
 農水省のデータでは
 日本人の朝食がお米に変わるだけで
 自給率が2%アップするそうです。
 それをさらに白米でなく  
 玄米にすることが出来れば
 玄米パワーの相乗効果によって
 2倍以上にはなると思いますがネ。」
F「朝食をお米にすることから
 ですかね。私も伝えてゆきます。
 では最後の質問になりますが
 有機やオーガニックに拘っている
 人は、エコ社会を実現するには
 よく意識改革が必要と言いますが、
 本当に食を通じて
 意識改革はできるのですか?」
T「今回の対談でボクが数回使った
 《汗をかく》と言うキーワードから
 考えると解りやすいと思いますョ。
 例えば現代人の殆どの人が
 汗は汚い不潔なものと
 嫌がっている意識だと思います。
 しかし 戦後日本に進駐軍が
 上陸した際 彼等が発した言葉に
 日本人は臭いと言う印象が
 あったそうですが
 これが本来の日本人の体臭である
 ぬかみそ臭いと言い直すことが
 出来るのだと思います。
 要するに50年前までの日本人は
 体臭が発酵臭に近く
 現代人は腐敗臭に近い
 進駐軍と同じ体臭になっている
 と言うことではないでしょうか。
 肉食を控え穀類菜食をやってみれば
 この体臭問題は明らかに変化します。
 要するに汗が嫌いだと思っていた
 意識が変革し むしろ好きになり
 デトックス効果が体感出来れば
 汗が愛おしく思える様になります。  
 汗は何も語らず報酬も求めず
 自分に過ぎた異物や毒物を
 毎日24時間休みなく働いては
 排出してくれているのだと気づき
 感謝の気持が生まれてくるのです。
 額に汗して働け 汗と涙の結晶
 などと賛美されていた汗は
 解釈され意識化されています。
 だからこそ汗をかくと言う
 自然治癒力を促進する方向と
 意識改革が大切だと思うのです。」
F「汗にそんなに意識を
 持っていませんでしたので
 大変有意義なお話を聞けました。
次回も読者の代表として 
 天波さんに質問するスタイルで
 宜しいでしょうか?」
T「その方がボクも助かりますので
 暫くこのスタイルでやりましょう。」

最後に友氣農行だからこそ学べた
《汗》についてちょっと驚きのネタを
お話ししてフェードアウトします。
外気温や運動等によって生じる
体温を調節する為にかく汗は
実は私たちを含め生き物にとって
様々な役割を果たしていたのです。
それはビタミンや酵素と言った肌を
保護する成分を生成していたのです。
(因にビタミンや栄養と言うものは
少なからず微生物や酵素の糞尿・
汗・排泄物だと言えます。)
その生成物の中にフェロモンと言う
生理活性物質が存在することは確で
・「性フェロモン」成熟して交尾が可能
な事を知らせる。また それを追って
異性を探し当てるのに使われる。・「道
標フェロモン」餌の在り処等、目的地
から巣までの道程にフェロモンを残し
その後を他の個体に辿らせる。・「集合
フェロモン」交尾や越冬などのために
仲間の集合を促す。・「警報フェロモン」
外敵の存在を仲間の個体に知らせる。
この様に汗は生物の生存情報が
一杯詰まっている宝の巻物なのです。

投稿者 right : 08:20 | コメント (0) | トラックバック