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2013年5月18日

知識だけで比べるのではなく知識と体感を比べ判断することさ!

20130518.jpg

お陰様で お世話さまです。
今年の梅は実りが少ないな〜と
思いながら胡麻の種まきを
せっせとしている今日この頃です。
 さて前回同様 藤本社長から
天波へのインタビュー形式で
始めさせていただきアース。
とは言うものの実際には東京と熊本
中々会う訳にもいかないので
メールでのやり取りで 
この原稿を作成しています。

 (以下*F→藤本社長/T→天波)
F「食の安全が叫ばれて数十年が
 経過していますが農薬の問題は
 現状どうなっているのですか?」
T「のっけから核心的な話しですか?
 それではまず農薬って何?から
 復習しましょうかネ。
 ◉農作物に加害する病害虫
 雑草・ネズミなどを防除して
 作物を保護し 農業の生産性を
 高めるために使用する薬剤です。
 但し 天敵及び植物成長調整剤
 も農薬に含めます。付け加えて
 その中には使い方によっては
 健康に悪影響を及ぼす化学物質が
 含まれているので法律で管理・監督
 されているのです。」
F「はい そこまでは解りました。」
T「では ここからが
 農薬問題の現状の話しです。
  もう五年前の話しになりますが
 中国製の冷凍餃子から毒薬が
 検出された事件があったでしょ!
 貿易上の事件は迷宮入りが
 多いので 興味のない人は
 ご存じないかも知れませんがネ!
  その餃子から実際に検出された
 メタミドホスと言う毒薬ですが
 日本では農薬登録の必要がなく
 農薬取締法に基づいて
 国内での使用は禁止されている
 毒物とされているんですってョ!
  なんか解りづらいでしょ?
 要はメタミドホスは農薬ではないが
 市販のゴキブリ用スプレー等に
 含まれている殺虫・防疫薬等には
 使用が許されると言うことなのです。
   ですので最初は輸入餃子事件で
 その後にジクロルボス・パラチオン
 (除草剤等)・パラチオンメチルの
 計3種類の有機リン系殺虫剤が
 検出されたため農薬入り餃子事件
 として扱われたと言う訳です。」
F「ちょっと待って下さい。
 解った様で良く解らないので
 結論をお願いします。」
T「すみません。結論は各国によって
 農薬の基準が違うと言うことです。
  また何故中国の話しを
 持ち出したかと言いますと
 日本人のボクたちは
 海外からの農薬汚染された
 輸入野菜を怖いと思っていますが
 実は世界一の農薬使用国は
 灯台もと暗しの日本なのです。
  因みに中国は日本の20分の1の
 農薬使用量と言うことですし
 2位の韓国ですら2010年には
 国を上げて減農薬に取り組み
 30%減を達成しているのです。
 また米国の7倍も使用している事を
 殆どの人が知らないのが日本なのです。
  従って我が国の農薬問題は
 天然農薬や微生物農薬等も加わり
 更に複雑化して来ている現状です。」
F「しかし何故日本は そんなに
 農薬を使用するのですか?」
T「まぁ表向きは日本の気候が温暖で
 雨が多いために病気や害虫の
 発生が多いと言う やむを得ない
 事情もあるそうですが...。」
F「そうなんですね!
 そう思うと海外でも有機栽培は
 盛んじゃないですか?
 農薬づけの日本野菜よりは
 よっぽどマシだと言うことですね!
 ではTPPでそんな有機野菜が
 安く入ってくるのも
 消費者にとっては かえって
 良いことなのかも知れませんね?」
T「こりゃまた変り身の早いこと(笑)
 低価格なことは消費者にとっては
 嬉しいことでしょう。 
 けれどそれが企業戦略なのですから
 気をつけた方が良いと思いますョ。」
F「え!どういう事ですか?」
T「まぁ貧乏人の安物買いとか
 安かろうマズかろうの
 言葉にもある様に
 通常の値段よりも安価な物には 
 それなりの訳があるからです。
 そのことを《価格差別》と言います。
 しかし その訳を歴然と公示して
 本人が納得してそれを買う分には
 文句は言えないと思いますがネ?
  中国の餃子事件がいい例で
 長年両国の厳しい品質検査基準を
 クリアーして来たからこそ
 信頼して貿易し続けて来た訳です。
 しかし 時代や経営状況の変化で
 予期せぬ事態が起こったのです。
 報道では国営で巨大化し過ぎた
 餃子会社の経営悪化を背景に
 ある従業員が報復行動として
 工場内にあった殺虫液剤を
 梱包後の箱の上から
 注射器で混入したと言うことで
 犯人が逮捕されたのでした。
  本当かどうか?完全に疑わしい
 お粗末な結末でしょ。この様に
 海外からだと真相もなお一層
 解りにくくなってしまいます。
  やはり安かろうマズかろう!の
 典型的なパターンだと思うョ。」
F「そうなのでしょうかね。」
T「ちょっと!もう一言良いですか?」
F「ハイどうぞ。」
T「安全は紙面上の文字や数字や
 図画を読み解き勉強するもの...。
 安心は自分の肌触りや香りの
 好みで判断して納得するものだと
 ボクは考えています。
  特に食べ物は細胞単位で
 影響を及ぼす物ですから
 安全も大切ですが 自分の
 体質や肌感覚に照らし合わせ
 注意深く吟味して 最低限
 生産者の顔が見える安心と
 美味しさを購入したいですョネ。」
F「なるほどですね!
 食べて美味しくなければ
 せっかく買っても損した気分に
 なりますし それで健康を害しては
 何にもなりませんもんネ!」
T「そうですョ。」
F「では最後の質問になりますが
 有機農法と自然農法って
 どう違うのでしょう?またどっちが
 良いとかあるのでしょうか?」
T「これも答えがあって無い様な
 難しい質問ですネ。何故なら
 有機農法は国際的にも大差なく
 定義され認知されているのですが
 自然農法の方は統一性に乏しく
 二つを天秤に計るのは困難です。
 よって有機農業の定義を
 お話しすることにしますネ。」
F「素人の質問で失礼しました。」
T「いやいや逃げ口上ですョ(笑)
 有機農法(organic
 farming)とは
 基本的には化学合成農薬と
 化学肥料を用いない農法と
 言うことです。
 この他に、最近では遺伝子組み換え
 品種を用いないという様なことも
 必要条件に加えられています。
  その安全性を証明する為に
 日本では農水省が
 各県に有機認証団体を配置し 
 年1回圃場(ほじょう)を視察
 土壌検査や
 農作業を監視する栽培管理書等の
 書類提出を法で義務づけています。
 更に米等を保管・精米する施設や
 加工や袋詰めを行う施設にも
 有機認証制度を義務づけています。
F「へ〜そんなに厳しいのですか!」
T「また〜安全神話に簡単に
 もっていかれてはダメですョ!」
F「おっと!そうでしたネ!」
T「一方自然農法はと言うと
 色々な分派がありますし
 統一された定義はないのですが
 自然農法家の福岡正信氏の
 自然農法が有名です。
 それによると無農薬・無肥料に加え
 不耕起・無除草が4大原則で
 肥料は出来る限り与えないと言う
 その点に特徴があると言えます。
  どちらが良いのかと言う質問は
 さっきお話しした様に
 化学に依存して来た近代農業と
 それに対抗した流れが
 有機農業や自然農業ですから
 この二つを天秤にかけるのでしたら
 後者の方に傾きます。
  何故ならエコひいきだから・・・(笑)
 人類活動の全てに自然循環型を
 ビジョンとして据えないと
 人類の未来は 地球から飛び出す
 宇宙人になってしまうからです。
F「おっとまた天波さん得意の
 飛び道具が出ましたね。そうはさせ
 ませんョ!(笑)読者は有機農業と
 自然農業のどちらが良いのか?
 聞きたいのですからね!」
T「分かりました。
 別に逃げる訳じゃありませんョ。
 ただ頁の終わりが近づいて......。
  ではボクがどんな農法を
 実践しているかをお話しします。
  その前にお断りしておきますが
 ボクはただ土と戯れているだけで
 それを自然農法などと呼んでは
 プロのお百姓さんや生産者の方に
 大変失礼なので 天波流「寓田良(グ
 ウタラ)放任農法とでもしておいて下さい。
 だってボクは農産物の生産で
 生計を立ててる訳ではないからです。
  まぁ唯一の換金作物と言えば
 草刈りだけして放りぱなしの
 木なり甘夏。それにワラビや
 フキノトウと言った山菜など。
 それにクレソンもあったナ!
 あっ!そうそう!この5月には
 一株から6年間でここまで増やした
 それこそ肥料も殆どあげていない
 イチゴがいっぱい採れたので
 5月はどれみ村の村明さんたちに
 お裾分けしました。
F「と言うことは自然農法なのですね」
T「だから寓田良放任農法ですって!
  最後に真面目に...安心安全で
 より多くの人々の食糧として
 生産・流通するためには
 有機農業の方が適していますし
 自給型や地域コミュニティー型の
 生産・流通を目指す人には
 自然農法が適しているのでは
 ないかと思います。」
F「ありがとうございました。
 近代農業の歩んで来た道は
 環境循環型ではなかったのですね。
 ではくどいですが 健康的には
 有機農と自然農のどちらの野菜が
 身体には良いのでしょうか?」
T「そりゃ〜どちらの野菜も
 健康には役立つと思いますョ!
 ただオーガニック系の人の中にも
 全く動物性の物を受け入れない
 人もいますし またその逆の人も
 いますので 安全志向だけに偏らず
 自分自身の体質にあった
 オーガニック食品を食べることを
 お薦めします。♬いただきアース♬」

投稿者 right : 19:03 | コメント (0) | トラックバック